ホテルの領収書の発行方法や分割・紛失時の対処法について詳しく解説

2024/02/26

出張でホテルに宿泊する際、経費精算には領収書が必要です。ただし、ホテルの領収書は予約方法によって取得手順や再発行の対応が異なるため、注意が必要です。そこで、この記事ではホテルの領収書の発行方法、複数人での予約時の分割発行、紛失時の再発行について解説します。

ホテル領収書の発行方法

フロントで支払う場合はその場で発行してもらう
予約サイトで事前決済をした場合は予約サイト上で発行する

ホテルの領収書は分割できる？

ホテルのフロントで支払いする場合は領収書を分割できる
予約サイトで事前決済をすると領収書の分割はできない

ホテルの領収書の紛失時の対処法は

予約サイトで事前決済の場合は再発行できる可能性が高い
現地決済の場合は再発行を記載して対応してくれることも

ホテルの領収書を不要にする方法もある
まとめ

ホテル領収書の発行方法

ホテルでの滞在に関する経費精算や宿泊先の証明のためには、領収書が不可欠です。しかし、ホテルの領収書は直接フロントで支払いをした場合と、予約サイトで事前決済をした場合で取得方法が異なります。以下では、それぞれのケースにおけるホテル領収書の発行方法について詳しく説明します。

フロントで支払う場合はその場で発行してもらう

宿泊料金をチェックアウト時にホテルのフロントで支払う場合は、現金やクレジットカードにかかわらず、その場で領収書の発行を依頼します。自動精算機（セルフチェックイン機）を使用してチェックアウトと精算を行う場合には、自動精算機からは簡易的なレシートタイプの領収書が発行可能です。手書きの領収書や、ルームサービスなど一部の費用を除いた領収書が必要な場合は、フロントに依頼すれば発行してもらえます。

ホテルのフロントで支払う場合のメリットは、領収書の記載内容を柔軟に調整できる点です。ほとんどのホテルでは、宿泊税や入湯税、追加サービスなどを含めて領収書を発行したり、一部を除いたり分割したりすることができます。そのような要望がある場合は、フロントスタッフに領収書の発行を依頼しましょう。

予約サイトで事前決済をした場合は予約サイト上で発行する

一方で、楽天トラベルやじゃらんなどの予約サイトで事前決済をした場合には、ホテル代の領収書は予約サイト上で発行されます。この場合、宿泊時にフロントなどで直接ホテルへ領収書の発行を依頼しても、発行してもらえません。旅行会社などの予約サイトや、ホテル公式サイトどちらで事前決済をしても、基本的にはこのスタイルです。

領収書の具体的な発行手順については、予約サイトごとに手順が異なるため、予約サイトの指示に従って発行手続きを行います。一般的には、マイページや予約管理画面より発行手続きを行い、画面上やPDFで発行された領収書を保存・印刷するか、またはメールで送られてくるケースが多いでしょう。

物理的な領収書を保存するわけではないため、紛失リスクが低く、再発行が簡単に行える点はメリットです。しかし、領収書の表示回数が決められている予約サイトもあるため、注意が必要です。

その他にも、領収書の記載内容を調整できないといったデメリットもあります。例えば、予約サイトで事前決済した金額の中に朝食代などが含まれていた場合に、朝食代を除いた金額で領収書を発行することはできません。また、多くの予約サイトでは、宿泊税や入湯税が事前決済時に含まれないため、そういった税金についてはチェックアウトの際に支払う必要があります。事前決済をしていた宿泊費などとは別に、入湯税などの領収書が発行されるため、経費精算時には手間が増える可能性があります。

ホテルの領収書は分割できる？

宿泊費の経費精算をする際には、ホテルの領収書を分割できる方が都合がよいこともあります。例えば、会社の規程で宿泊費の上限が決まっている場合や、複数人を同時に予約したが経費精算は個々でする必要がある場合などです。

しかし、ホテルや予約方法によっては、領収書の分割ができないことがあります。

そこで、ここからはホテルの領収書を分割可能かどうか、予約方法ごとに詳しく解説します。

ホテルのフロントで支払いする場合は領収書を分割できる

一般的には、ホテルのフロントで宿泊代の支払いをする場合は領収書の分割に応じてくれます。ホテルのシステムか手書きの領収書にて発行されますので、分割を希望する場合は、記載してほしい宛名や金額などの内容を予めチェックインの際に伝えておくと良いでしょう。

ただし、一部のホテルでは領収書を分割発行できない場合があります。そのため、予約の際に事前に確認することをお勧めします。また、ホテル公式の予約サイトから予約をした場合でも、オンライン事前決済を行うと、ホテルによってはフロントで領収書を発行できず、分割発行ができないことがあります。したがって、ホテル公式予約サイトで事前決済を行う際にも、決済前に確認をおこなってください。

予約サイトで事前決済をすると領収書の分割はできない

るるぶなどの一部を除き大半の予約サイトでは、予約サイト上で事前決済を行う場合には領収書の分割ができません。また、ホテル公式予約サイトにおいても、上記で述べたとおり事前決済をしてしまうと分割対応できないホテルがあるため、事前決済を行う際には注意が必要です。

あくまで予約サイト上で事前決済をする場合となるため、領収書の分割や記載内容の調整を依頼する可能性がある場合には、当日現地払いを選択して予約すると良いでしょう。

ホテルの領収書の紛失時の対処法は

急な出張中では、準備や現地についてもバタバタしてしまい、取得した領収書を紛失してしまうことも時にはあるでしょう。そういった場合には領収書の再発行してもらえるのでしょうか？支払い方法ごとに対処法を見ていきましょう。

予約サイトで事前決済の場合は再発行できる可能性が高い

予約サイトでホテルを事前決済で予約していた場合、多くの予約サイトでは領収書の再発行を受け付けています。各予約サイトごとに方法や規定が異なりますが、まずは慌てずに予約サイトに確認するようにしてください。

現地決済の場合は再発行を記載して対応してくれることも

事業者は民法486条により、領収書の発行を依頼された場合には領収書の発行義務がありますが、記載内容に不備がない限り再発行の義務はありません。したがって、ホテルやその他の事業者は一般的には再発行の対応を行っておりません。しかし、現地決済の場合では一部のホテルで、領収書に再発行であることが分かる記載をしたうえで再発行をしてくれるころもありますので、あきらめずに一度ホテルへ相談をしてみましょう。

なお、再発行には時間がかかる場合があるため、早めに相談をしましょう。

ホテルの領収書を不要にする方法もある

出張では、ホテルの領収書以外にも新幹線や航空券、レンタカーなどの領収書が発生し、後日精算が手間だと感じる出張者も多いでしょう。宛名を間違えて自分の名前で発行してしまったり、手配先が分かれていると、どこでどの領収書をもらったか管理が困難なこともあります。

そこでおすすめなのが、出張管理システム（BTM）の導入です。出張管理システムでは、新幹線、航空券、ホテル、レンタカーなど、出張に必要なパーツを一通り予約できます。出張管理システムを通じて予約した費用は、会社へ一括請求されるため、各従業員が立替精算をする必要がなくなります。そのため領収書を受領して保管し、経費精算時に提出といった一連の流れが不要になり、出張者だけでなく経理部門の業務効率化にも寄与します。