新幹線は時間変更できる?チケットや購入方法別に解説

急な予定変更により、新幹線のチケットの時間や日付を変更することは珍しくありません。しかし、新幹線の切符の変更方法や変更料は、自由席か指定席か、紙の切符かeチケットかなどの条件によって異なります。そのため、分かりにくくて困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、新幹線チケットの変更可能な期限や具体的な方法、変更料について、切符の種類や購入方法別に詳しく解説します。
出張などで新幹線を利用する方は、ぜひ参考にしてください。
新幹線チケットの変更条件は購入方法で異なる
新幹線チケットの変更は、多くのチケットで可能ですが、購入方法や切符の種類によって条件が異なります。駅で購入した切符と、えきねっとなどのネットサービスで購入した切符では、変更手続きの方法や期限が異なるため注意が必要です。
この記事では、変更方法や具体的な条件を購入方法別に詳しく解説します。
駅で購入した切符の変更方法
駅の指定席券売機やみどりの窓口で購入した新幹線を変更する場合、通常の切符で利用開始前で有効期間内であれば変更可能です。指定席特急券であれば、予約した列車の発車時刻前までに変更の手続きが必要です。なお、団体乗車券やトクトクきっぷ、おトクなきっぷなどの一部の切符については変更できないものもあるため、割引の切符を購入する際は購入時に条件を確認しましょう。
変更手続きを行う場合の手続き場所は、みどりの窓口または指定席券売機にて行います。
1回まで無料で変更可能
駅で購入した新幹線の切符は、1回まで手数料無料で変更可能です。変更により運賃が高くなる場合は差額を支払い、安くなる場合は差額が返金されます。また、以下の変更は1回の変更回数に含まれるため注意が必要です。
- 乗車時間の変更
- 乗車日の変更
- 乗車区間の変更
- 座席種別の変更(普通席からグリーン席への変更など)
ただし、同じ列車内で座席位置のみを変更する場合は、変更回数に含まれず、何度でも無料で変更可能です。
2回目以降は払い戻しをして再購入
2回目の変更が生じてしまった場合は、1度変更したチケットは再度変更できないため、払い戻しをして再購入します。払い戻しの際にかかる取消料は以下の通りです。
※横スクロールでご覧いただけます。
きっぷの種類 | 払いもどし条件 | 手数料 | 手続き場所 | |
---|---|---|---|---|
普通乗車券 自由席特急券 特定特急券 |
使用開始前で有効期間内 | 220円 | みどりの窓口または 一部の指定席券売機 ※2 |
|
指定券 | 立席特急券 | 出発時刻まで | 220円 | |
指定席特急券 特定特急券※1 指定席グリーン券 |
列車出発日の2日前まで | 340円 | ||
出発日の前日から出発時刻まで | 30%、ただし最低340円 | |||
おトクなきっぷ | おトクなきっぷは商品ごとに異なります。 | 購入した窓口 |
※1 特定区間の普通車指定席を利用の場合に限る。
※2 旅行会社で購入した場合は、旅行会社の窓口で払い戻し手続きを行います。
※期限を過ぎると払い戻し不可となります。
新幹線の指定席をキャンセルする場合、乗車券と指定席特急券それぞれにキャンセル料が発生します。例えば、指定席で予約した新幹線を出発2日前にキャンセルする場合、220円(乗車券)+340円(特急券)=560円がかかります。
自由席の変更方法
駅で購入した自由席の切符は、同じ区間で同日内であれば、手続き不要で別の列車に乗車可能です。これにより、予定に合わせて自由席の列車を早めることも、遅くすることもできます。ただし、乗車日を変更する場合は、もともとの乗車日までに窓口で手続きを行う必要があります。
また、自由席から指定席やグリーン車に変更する場合、空席があれば指定席料金やグリーン料金の差額を支払うことで変更可能です。変更手続きは、乗車前に窓口で行うか、乗車後に車掌へ申し出ることで車内でも対応できます。
使用開始後に変更する場合
新幹線の切符の変更は、原則として使用開始前に手続きを行います。ただし、指定席からグリーン席への変更や、乗り越しの場合は、使用開始後でも変更が可能です。
指定席に乗り遅れた場合の対応
指定席の新幹線に乗り遅れた場合、同日であれば後続の自由席に乗車できます。ただし、指定席への変更はできないため、指定席に乗車する場合は、新たに指定席特急券を購入する必要があります。
えきねっとで購入した新幹線チケットの変更方法
JR東日本が提供する会員向けネット予約サービス「えきねっと」で購入した新幹線チケットの変更条件は、利用方法や運賃の種類によって異なります。
「交通系ICカードでのチケットレス利用」と「駅の券売機で紙の切符として受け取る場合」では変更のルールが異なります。また、「えきねっと特典」や「トクだ値」などを適用した場合も、通常の変更条件とは異なるため注意が必要です。
以下、それぞれのケースごとに詳しく解説します。
新幹線eチケット(基本運賃)と通常切符の変更方法
まずは、同じ変更ルールが適用される新幹線eチケット(基本運賃)と通常の紙の切符について紹介します。
新幹線eチケットは、交通系ICカードに予約情報を紐づけてチケットレスで乗車できるサービスで、駅で紙の切符として受け取ることも可能です。
これらの切符は、紙の切符を受け取る前と受け取った後で変更の取り扱いが異なります。以下の表で、それぞれの変更条件を確認しましょう。
※横スクロールでご覧いただけます。
えきねっと特典 | 変更期限 | 変更回数・手数料 | 手続き場所 | |
---|---|---|---|---|
対象※1 | 新幹線eチケット:出発4分前かつ23時24分まで その他通常の切符:出発6分前かつ23時24分まで |
回数:制限なし 手数料:無料 |
えきねっとサイト | |
対象外 | 回数:1回のみ 手数料:無料 |
※1 えきねっと特典対象とは、JR東日本、JR北海道および北陸新幹線のエリア内で乗車区間が完結する予約(東武鉄道や伊豆急行、富士急行などの会社線へ直通する予約も含む)
※乗継や往復など、複数の列車をまとめて一つの予約で購入した場合、いずれか一つの列車を変更すると、その予約に含まれる全ての列車に対して変更回数がカウントされます。
※変更期限を過ぎた場合は変更できません。
※横スクロールでご覧いただけます。
えきねっと特典 | 変更期限 | 変更回数・手数料 | 手続き場所 | |
---|---|---|---|---|
対象※ | 新幹線eチケット:出発4分前かつ23時24分まで その他通常の切符:出発6分前かつ23時24分まで |
回数:1回まで 手数料:無料 |
みどりの窓口または駅窓口 | |
対象外 |
※1 えきねっと特典対象とは、JR東日本、JR北海道および北陸新幹線のエリア内で乗車区間が完結する予約(東武鉄道や伊豆急行、富士急行などの会社線へ直通する予約も含む)
※乗継や往復など、複数の列車をまとめて一つの予約で購入した場合、いずれか一つの列車を変更すると、その予約に含まれる全ての列車に対して変更回数がカウントされます。
※変更期限を過ぎた場合は変更できません。
新幹線eチケット(トクだ値)の変更条件
新幹線eチケットの中でも、早割運賃の「トクだ値1」「トクだ値14」「トクだ値スペシャル21」などは、通常の新幹線eチケットとは異なる変更条件が適用されます。変更の可否や手続き方法は、紙の切符の受け取り前後で異なるため、それぞれのケースに分けて解説します。
※横スクロールでご覧いただけます。
えきねっと特典 | 変更期限 | 変更回数・手数料 | 手続き場所 | |
---|---|---|---|---|
対象※1 | 出発4分前かつ5時00分~23時24分の間 | 回数:制限なし 手数料:無料 |
えきねっとサイト | |
対象外 | 回数:1回のみ 手数料:無料 |
※1 えきねっと特典対象とは、JR東日本、JR北海道および北陸新幹線のエリア内で乗車区間が完結する予約(東武鉄道や伊豆急行、富士急行などの会社線へ直通する予約も含む)
※変更後のお申込みへは変更前の割引率は引き継がれません。変更時点で購入可能な運賃への変更となります。金額が高くなる場合は追加の支払いがあります。
※乗継や往復など、複数の列車をまとめて一つの予約で購入した場合、いずれか一つの列車を変更すると、その予約に含まれる全ての列車に対して変更回数がカウントされます。
※変更期限を過ぎた場合は変更できません。
※横スクロールでご覧いただけます。
えきねっと特典 | 変更期限 | 変更回数・手数料 | 手続き場所 | |
---|---|---|---|---|
対象 | - | 変更不可 | - | |
対象外 |
※トクだ値のチケットを紙の切符として受け取りしてしまうと、変更は一切できなくなります。
えきねっとでの自由席の変更方法
えきねっとで購入した自由席の変更は、指定した列車の発車時刻までに、えきねっと上で手続きを行う必要があります。もし、えきねっと上で変更手続きが間に合わない場合は、当日の窓口営業時間内であれば、駅の窓口でも手続きが可能です。なお、窓口営業時間を過ぎると、変更やキャンセルはできなくなるため、注意が必要です。
乗り遅れた場合の変更方法(一定の条件あり)
えきねっとで購入した指定席に乗り遅れた場合、基本的には変更できませんが、一定の条件を満たす場合に限り、救済措置が用意されています。
新幹線eチケット(基本運賃)やその他の通常切符で指定列車に乗り遅れた場合、同日の後続便の自由席に乗車することができます。また、全車指定席の列車に乗車する場合、立席に限り乗車が可能です。
新幹線eチケット(トクだ値)で指定列車に乗り遅れた場合、特急券部分は無効になりますが、乗車券部分は同日の後続便に限り有効です。そのため、新たに指定席特急券を購入すれば、後続便に乗車することが可能となります。
スマートEX・エクスプレス予約での変更方法
スマートEX・エクスプレス予約で購入した場合、予約した列車の発車時刻前であれば、何度でも手数料無料で変更可能です。ただし、切符の種類や改札入場の有無、紙の切符として受取をしたかどうかによって、変更条件が異なります。それぞれの条件について、以下で確認しましょう。
スマートEXサービス・EX予約サービスの手続き方法
ICカードでの改札入場や紙の切符の受取有無など、各項目ごとの手続き方法を紹介します
※横スクロールでご覧いただけます。
チケットの状態 | 変更期限 | 変更回数・手数料 | 手続き場所 | |
---|---|---|---|---|
改札入場前かつ切符の受取前 | 変更前の列車の発車時刻まで ※自由席の場合は乗車日当日の23:30まで |
回数:制限なし 手数料:無料 |
スマートEX エクスプレス予約 サイトまたはアプリ |
|
ICカードで改札入場後 | 駅係員へ申し出の後、スマートEX・エクスプレス予約サイトまたはアプリで手続き | |||
紙の切符の受取後 | 変更不可 無手数料で払い戻しをし、新たな切符を再購入 |
JR東海・JR西日本・JR九州の主な駅の窓口 |
早特商品の変更時の注意点
早特商品についても、スマートEXサービスやEX予約サービスと同様に、変更前の列車の発車時刻まで手数料なしで変更可能ですが、変更先の列車にはいくつかの注意点があります。
早特商品を変更する際、変更先の列車が変更時点で早特商品の条件を満たしており、かつ空きがある必要があります。例えば、EX早特3の場合、出発の3日前までに購入する必要があるため、変更時点から3日後以降の列車でないと変更できません。また、変更先の日付や区間に早特商品が設定されていない場合もあるため、注意が必要です。
なお、早特が利用できない日程に変更する場合でも、差額を支払うことで早特商品以外の運賃に変更することができるため、救済措置も用意されています。
片道商品と往復商品の相互変更は不可
片道商品で購入したチケットを往復商品に変更すること、またはその逆の変更はできません。その場合、所定の払戻手数料を支払い、払い戻しを行った後に、新たにチケットを購入する必要があります。
乗り遅れた場合の取り扱い
予約した列車に乗り遅れた場合の取り扱いは、購入した運賃が「スマートEXサービス・EX予約サービス」と「早特商品」で異なります。
「スマートEXサービス・EX予約サービス」では、乗り遅れた場合でも、同日に限り後続の新幹線の自由席に乗車できます。一方、「早特商品」では、乗り遅れると区間ごとに特定額を差し引いて払い戻しとなり、後続の列車に乗車する場合は新たに切符を購入する必要があります。
まとめ
新幹線チケットの変更は、基本的に事前に変更手続きを行うことで可能ですが、購入場所や運賃タイプにより手続き場所や期限などの条件が異なります。駅で購入した切符の場合、みどりの窓口に出向いて手続きを行う必要があり、期限に間に合わない場合もあります。その点、えきねっとやスマートEX、エクスプレス予約などのオンラインサービスを利用すれば、発車直前でもスマートフォンで簡単に変更手続きを行えるため、出張時など忙しい場面でも非常に便利です。
法人出張に特化した「ビジネスえきねっと」や「エクスプレス予約法人サービス」など、新幹線の法人契約サービスを活用すれば、出張者の利便性向上と企業の課題解決を同時に実現できます。出張コストの削減や業務効率化を目指す企業には特におすすめです。
<関連記事>
新幹線の払い戻しはいつまで可能?チケットの種類や購入方法ごとに解説
新幹線の法人予約には鉄道会社と法人契約を!おすすめサービス3選
交通費精算に切符の領収書は必要?~領収書の要・不要は何で決まる?
新幹線の法人契約サービスとも連携可能!無料の出張手配・管理システム「出張手配プラス」

出張手配プラス サービス概要資料
出張手配や出張費の可視化には、無料の出張手配管理システム「出張手配プラス」がオススメです。出張管理・予算管理など、毎月の手間やコストを大幅削減しながらリスク管理ができる仕組みを紹介します。
この記事を書いた人

エルクトラベル編集部
- プロフィール :
-
出張手配専門旅行会社の株式会社エルク(エルクトラベル)のメディア編集部。
これまで2,100社以上の出張関連業務の効率化を支援してきた実績を活かし、出張者はもとより出張に関わる経理や総務などのバックオフィス部門にも役立つビジネス情報を発信しています。