法人版「エクスプレス予約」とは?個人版やスマートEXとの違いについて解説
東海道新幹線を多く利用する出張者は、「スマートEX」や「エクスプレス予約」などのオンライン予約サービスを利用している方も多いでしょう。しかし、出張後の経費精算が面倒であったり、費用の立替負担がつらいという声もあり、法人向けのサービスを探している方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、法人向けプランの「エクスプレス予約 法人サービス」について、サービスの概要やスマートEX・個人版エクスプレス予約との違い、導入のメリットなどを詳しく解説します。さらに、出張管理システムとの同時利用についても触れ、出張業務全体の効率化を目指します。
目次
エクスプレス予約法人サービスとは
エクスプレス予約法人サービスは、JR東海が法人向けに運営する新幹線の会員制ネット予約&チケットレス乗車サービスです。東海道・山陽・九州新幹線を簡単に利用でき、専用の割引運賃や取消料の優遇など、さまざまな特典があります。エクスプレス予約法人サービスを活用することで、業務効率化やコスト削減が実現できるだけでなく、チケット代金は法人に一括請求されるため、立替精算を削減し、出張者や経理部門の負担も軽減できます。
5つの契約プラン
エクスプレス予約法人サービスでは、法人の利用規模やニーズに応じて、複数の契約プランが用意されています。たとえば、大口利用向けの「E予約専用会員」や「コーポレート会員」、中規模利用向けの「E予約専用ライト会員」、小規模利用向けの「ビジネス会員」などがあります。契約プランごとの比較表はこちら。
※横スクロールでご覧いただけます。
項目 | E予約専用 | コーポレート | 提携コーポレート | E予約専用ライト | ビジネス |
---|---|---|---|---|---|
最低利用額 | 年間500万円以上 |
年間500万円以上 | 年間300万円以上 | 年間150万円以上 | 利用額の基準なし |
乗車時に携帯するカード枚数 | 1枚(EX-ICカード) | 2枚(決済用カード+EX-ICカード) | 2枚(決済用カード+EX-ICカード) | 1枚(EX-ICカード) | 2枚(決済用カード+EX-ICカード) |
年会費 | 無料 | 無料 | 提携クレジット会社による | 無料 | カード1枚につき1,100円 |
レクジット機能 | 付帯なし | 駅など限定した加盟店で利用可能 | 各カードの加盟店で利用可能 | 付帯なし | 駅など限定した加盟店で利用可能 |
精算方法 | カード会社or旅行会社 | カード会社 | カード会社 | カード会社or旅行会社 | カード会社 |
東京⇔新大阪の会員料金 | 14,230円(▲490円) | 14,230円(▲490円) | 14,230円(▲490円) | 14,520円(▲200円) | 14,230円(▲490円) |
早特商品 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
プラン選択のポイント | クレジットカード発行なしで大口利用の法人向け
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駅で切符も購入できるで大口利用の法人向け
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駅以外でも使える中規模利用の法人向け
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クレジットカード発行なしで中規模利用の法人向け
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駅で切符も購入できるで小規模利用の法人向け
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エクスプレス予約法人サービスと「スマートEX」「エクスプレス予約」との違い
「スマートEX」と「エクスプレス予約」は一般消費者向けのサービスであり、出張にも利用できますが、あくまで個人での利用を前提としています。一方、「エクスプレス予約法人サービス」は法人向けに特化しており、企業の出張ニーズに対応するための機能が充実しています。例えば、法人契約に基づく一括精算や出張者ごとの利用明細の提供など、企業が求める細かなニーズに応えるサービスを提供しています。
違いを一覧表にしてご紹介いたします。
項目 | スマートEX | 個人版エクスプレス予約 | 法人版エクスプレス予約 |
---|---|---|---|
区間 | 東京~鹿児島中央 | 東京~鹿児島中央 | 東京~鹿児島中央 |
精算 | 手持ちのクレジットカード | 対象クレジットカード | 対象クレジットカードor旅行会社精算 |
年会費 | 無料 | 1,100円 | 無料※契約プランによってかかる場合あり |
登録手続きの期間 | 即日 | 2~3週間 | 1カ月半~2カ月 |
料金 | 通常切符の200円引き | 会員価格 | 会員価格※契約プランによってはスマートEXと同額 |
東京⇔大阪のぞみ指定席 参考価格 | 14,520円(▲200円) | 14,230円(▲490円) | 14,230円(▲490円)※契約プランによってはスマートEXと同額 |
早特商品 | あり | あり | あり |
利用実績の確認 | 個人の実績を確認可 | 個人の実績を確認可 | 管理者は全会員の実績を確認可 |
ユーザー管理 | なし | なし | 管理者は追加・削除・変更が可能 |
エクスプレス予約法人サービスを導入するメリット
エクスプレス予約法人サービスを導入することで、出張業務の効率化やコスト削減が実現できます。ここからは、エクスプレス予約法人サービスの具体的なメリットを解説します。
東海道・山陽・九州新幹線のチケットレス乗車で出張業務を効率化
エクスプレス予約法人サービスでは、ウェブサイトや専用のアプリで東海道・山陽・九州新幹線の予約が簡単にできます。予約した新幹線のチケットは、専用のICカードと連携されるためチケットレス乗車ができます。発車時刻の4分前まで予約や変更ができるので、出張業務を大幅に効率化できます。
お得な運賃で出張コストを削減
エクスプレス予約は、いつでも会員価格でお得に乗車ができます。また、それ以外にも「早特」運賃を設定しており、対象の区間であればさらにお得に利用ができます。割引率は区間によって異なりますが、例えば東京⇔新大阪でEX早特21運賃を利用した場合では、12,370円と正規料金から2,350円お得に利用できます。ゴールデンウイークやお盆・年末年始は対象外となりますが、うまく活用すれば出張コストを削減に大きく貢献します。
シートマップから席を選べて何度でも予約変更が可能
エクスプレス予約のウェブサイトやアプリでは、新幹線のシートマップを表示して座席指定が行えます。そのため、隣が空いている窓側席といった細かな希望も叶います。また、エクスプレス予約では、ビジネスパーソン向けのS Work車両も予約できますので、移動中でも気兼ねなくパソコン作業を行いたいといった場合にも便利に利用できます。
乗車実績データで不正利用を防止
エクスプレス予約法人サービスでは、法人向けの機能として管理者がユーザー全ての乗車実績データを確認することが可能です。実際に乗車したのかや払い戻しをされたかなどが可視化されるため、カラ出張などの不正を防止できます。
新幹線の予約が最長1年前から可能
新幹線の切符を予約する際は、通常1カ月先までしか予約できませんが、エクスプレス予約では1年先まで予約が可能となります。お盆や年末年始など込み合う日でも、前もって予約を確保しておけるので、赴任者の帰省や込み合う日の出張でも安心です。
導入の注意点
エクスプレス予約法人サービスは、ビジネスプラン以外の契約プランは年間の最低利用金額が設定されており、プラン毎に設定された最低利用金額が見込める法人のみが契約できます。一方ビジネスプランでは、最低利用金額の設定がないため、指定クレジットカード会社の与信審査のみで利用できますが、カード1枚につき年会費1,100円がかかるため、たくさん発行するとコストが嵩む場合があるため注意が必要です。
また、利用開始までの期間についても注意が必要です。エクスプレス予約法人サービスの利用開始までの期間は、申し込みの混雑状況によって1カ月半から2カ月程度かかります。導入する際は余裕をもって申し込みすると良いでしょう。
エクスプレス予約法人サービスの登録方法
エクスプレス予約法人サービスに新規登録するには、まず公式サイトの入会申込フォームから希望する契約プランや年間利用額などの必要事項を記入して申し込みます。その後、担当者から連絡があり、書類のやり取りや審査を経て契約が完了します。
エクスプレス予約法人サービスへの入会申し込みはこちらから
総合的な業務効率化や出張費削減には出張手配プラスがおすすめ
エクスプレス予約法人サービスのE予約専用・E予約専用ライトプランの場合、BTMサービスを提供する旅行会社を精算代理店として契約ができます。BTMサービスを提供する旅行会社を精算代理店とすることで、東海道・山陽・九州新幹線以外の区間のJR券の手配や、ホテル・レンタカーなどもまとめて一括手配・精算ができるため、手配や精算の効率性がより一層UPします。
しかし、BTMサービスの導入には、導入費用や月額費用が発生する会社が多く、導入に踏み切れない場合もあるでしょう。そこでおすすめなのが、エルクトラベルが提供するBTMサービス「出張手配プラス」です。
ここからは、出張手配プラスについてご紹介します。
法人版エクスプレス予約と精算を一本化
出張手配プラスは、全国の新幹線やJR特急券以外にも、航空券、宿泊、レンタカーなど、まとめて手配が可能です。さらに、エクスプレス予約の精算一本化やJR東日本のビジネスえきねっととも連携可能で、諸々の手配を一元管理できます。これにより、出張コストを削減しつつ、手配や管理、経費精算の効率化がさらに進みます。
法人価格の航空券やホテル手配で出張コストを削減
出張手配プラスでは、航空券も法人向けに独自の割引があり、航空会社の法人契約サービスよりも安価に利用できる変更可能な運賃を用意しています。また、楽天トラベルRaccoやじゃらんの法人向けサービスと連携して、法人価格でホテル手配もできるため、出張コストを全体的に削減できます。
無料で使えて余計なコストがかからない
出張手配プラスは、システムの導入費用や月額利用料が無料のため、余計なコストをかけずに導入できます。
まとめ
エクスプレス予約法人サービスは、東海道・山陽・九州新幹線を会員運賃や早特運賃でお得に乗車でき、専用ICカードでチケットレス乗車ができるなど、企業の出張業務の効率化やコスト削減に効果的なサービスです。チケットの使用状況を可視化して不正を防止し、一括精算で経費精算の業務負担を削減するなど法人に便利な機能を提供しています。さらに、BTMサービスと併せて導入することで、出張全体の効率化や経費削減が可能です。出張コストの削減や業務効率化に課題を感じている場合は、「エクスプレス予約法人サービス」と「出張手配プラス」の導入を検討してみてください。
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この記事を書いた人
エルクトラベル編集部
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出張手配専門旅行会社の株式会社エルク(エルクトラベル)のメディア編集部。
これまで2,100社以上の出張関連業務の効率化を支援してきた実績を活かし、出張者はもとより出張に関わる経理や総務などのバックオフィス部門にも役立つビジネス情報を発信しています。