中国出張に必要な持ち物は?注意点や準備のポイントなどもご紹介

中国への出張は、ビジネスチャンスに溢れている一方で、日本とは異なる通信環境や決済事情、予期せぬトラブルへの備えなど、入念な準備が必要です。
最近の中国出張を取り巻く環境は、ビザ要件や通信規制、デジタル決済の普及など、常に変化しています。
慣れない出張者が出発直前で慌てたり、現地で通信・決済トラブルに見舞われたりすると、総務担当者様への問い合わせが増え、本来の業務が滞る原因にもなりかねません。
この記事では、総務・人事のご担当者様が出張手配を完璧に管理し、出張者の現地トラブルを最小限に抑えるために必要な「中国出張の持ち物チェックリスト」と、見落としがちな準備のポイント・注意点をご紹介いたします。
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目次
中国出張に必須の持ち物は?
中国出張を成功させるために、「これがないと現地で業務や生活に支障をきたす」という重要度の高い必需品をご紹介します。
パスポート
海外渡航において、パスポートは唯一の身分証明書であり、出国・入国、ホテルチェックイン、現地の交通機関利用時など、あらゆる場面で必須となります。
最も重要な注意点は、有効期限です。
中国へ渡航する場合、一般的に6ヵ月以上の残存有効期間があると良いでしょう。
中国へ入国した後でパスポートの期限が切れてしまえば、帰国できません。
パスポート発行にも時間がかかってしまいます。
航空券・宿泊予約確認書
航空券(Eチケット控え)と宿泊先の予約確認書も必ず用意しましょう。
入国審査時に往復チケットの提示を求められることや、宿泊先を尋ねられることがあります。
万が一、現地でインターネットが使えない状況に備え、紙の控えとデータの両方を準備しておくと安心です。
海外旅行保険証
中国では救急車も有料です。万が一の病気やけがの際、医療費は高額になるケースがあるため、海外旅行保険への加入は必須です。
クレジットカードにも保険が付帯されているものがありますが、十分にはカバーできないケースが多いため、内容を確認した上で、海外旅行保険への加入を検討しましょう。
加入後は、保険証券や保険会社の連絡先を控えておき、万が一の際の補償内容や通訳サービスの有無を確認しておきましょう。
ビザ
2024年11月30日から2025年12月31日までの期間、日本人が商業・貿易、観光、親族訪問、文化交流、および通過を目的とした30日以内の滞在で中国を訪れる際は、ビザが免除されています。
ただし、30日を超える出張や、特定業務に従事する場合にはビザが必要です。
この場合は、滞在日数や活動内容に応じてビザを取得しましょう。
クレジットカード・現金
中国は電子決済(AlipayやWeChat Pay)が主流のキャッシュレス社会です。
しかし、観光地や小規模な店舗、タクシーでは現金が必要になる場合もありますので、少額の中国人民元を用意しておきましょう。
また、クレジットカードは高額な買い物やホテルでの利用に役立ちますが、銀聯(UnionPay)対応のものが利用しやすいでしょう。
スマートフォン・充電器
仕事用のスマートフォンやノートパソコンは必須です。
充電器は忘れやすいアイテムの一つですので、チェックリストに含めましょう。
海外でスマートフォンやタブレット端末を使うには、海外SIMやWiFiルーター(レンタル)、海外ローミングなどの対応が必要になります。
海外SIMは現地でも購入できますが、SIMカードやWiFiルーターは日本で契約し、持参する必要があります。
充電器は、アメリカの電圧に対応しているかを確認しましょう。
アメリカの電圧は、州に関わらず110~120Vが一般的です。
多くのスマートフォン充電器は海外対応(100~240V)ですが、念のためアダプターの記載を確認してください。
モバイル充電器
外出先での地図検索や連絡手段として、スマートフォンのバッテリー切れは大きなトラブルにつながります。モバイルバッテリーは必ず持参しましょう。
ただ、機内持ち込みには容量制限があるため、航空会社の規定を確認してください。
なお、2025年9月現在では、「160Wh以下」「1人あたり2個まで」となっています。
変圧器
中国のコンセントは日本と同じAタイプが主流で、基本的に日本の電気製品(スマホ、パソコンなど幅広い電圧に対応しているもの)はそのまま使えますが、電圧が日本(100V)と異なる(主に220V)ため注意が必要です。
日本の電圧にのみ対応している製品を使用する場合は、変圧器を通さないと故障や発火の原因となるため、事前に製品の対応電圧を確認の上、変圧器を持参しましょう。
パジャマ
中国のホテルでは、パジャマや寝間着が用意されていない場合があります。
快適な睡眠のため、持参するのがおすすめです。
中国出張に持っていくべき便利グッズ
中国出張に持って行った方が良い便利グッズをご紹介します。
無線LANルーター
中国では、ホテルが提供している無線LANがつながらない可能性があります。
また、中国では政府によるインターネット規制(金盾)があるため、SNSやGoogle関連サービスなど、日本のサービスの一部が利用できません。
これを回避するために、VPN機能付きのWi-FiルーターやSIMカード(eSIM)を事前にレンタルまたは購入することが必須です。
VPNサービスは、中国に入国する前に契約・設定を完了させておきましょう。
ハンディファン
中国の主要都市の夏は、日本と同様に高温多湿になるため、移動中、ハンディファンがあると役立つでしょう。
ただし、ハンディファンはリチウムイオンバッテリーを使用しています。
通常のハンディファンは100Wh以下のため、飛行機内への持ち込みや預け入れには問題ありませんが、表示がないものは禁止される可能性が高いです。
また、中国のビジネスシーンでは、「面子(メンツ)」を重んじる文化があるため、商談中・会議中は、使用を控えましょう。
エコバッグ
中国でもレジ袋が有料化されています。
現地のスーパーなどで買い物をした際、エコバッグがあると便利です。
乾燥対策グッズ
中国北部(北京・内モンゴル)、西部(新疆・青海・チベット)や内陸都市は一年を通して乾燥しやすいため、これらの地域へ渡航する場合は、保湿力が高い化粧水や乳液、リップクリーム、ボディクリームなどでケアする必要があるでしょう。
マスクで喉を乾燥から守ることも大切です。
また、日本の水が軟水であるのに対し、中国では硬水の地域が多く、洗髪後の髪のパサつきを感じる人もいます。
保湿効果の高いシャンプー、リンスのトラベルサイズを持参すると良いでしょう。
ティッシュ、ウェットティッシュ
中国の公共施設のトイレでは、トイレットペーパーが備え付けられていない場所や、用意があっても切れていることがあります。
また、レストランでもおしぼりが出てこない場合もあるため、ポケットティッシュやウェットティッシュは多めに持参しましょう。
中国出張の注意点は?
中国出張での重要な注意点は、規制・安全面です。
インターネット規制への対策
前述の通り、中国ではVPNを利用しないと、GoogleやLINE、X(旧Twitter)などのサービスにアクセスできません。
業務でこれらのツールを使用する場合は、出張者に対し、出発前に必ずVPNを契約し、アプリをインストール・設定しておくよう指導してください。
現地に入ってからはVPNサービスプロバイダーのサイトにアクセスできない可能性が高いため、この事前準備は最も重要です。
持ち込み禁止・制限物品
特に注意が必要なのが、金銭の持ち込み制限です。
現地通貨(人民元)は2万元まで、外貨(米ドル)は5,000ドル相当額までといった制限があります。
多額の現金を所持する必要がある場合は、事前に税関申告のルールを確認しましょう。
また、健康上の理由で処方薬を持ち込む場合は、税関への申告が必要となることがあります。
健康・安全面での注意点
現在、中国では大都市圏は比較的、治安は安定しており、新疆ウイグル自治区、チベット自治区以外では、危険度の対象外となっています。
健康面では、以下の3点に注意しましょう。
常備薬の持参
水や食事の変化に備え、胃薬や解熱剤など、飲み慣れた常備薬を持参しましょう。
何の薬か聞かれた際は説明できるように、購入した際のパッケージごと持ち込みます。
なお、処方薬を持ち込みたい場合は、税関への申告が必要です。
水道水での注意点
中国では水道水で食あたりを起こすこともあり、硬水であるため、そのまま飲まず、必ずミネラルウォーターを利用することが大切です。
うがいをする際も、ミネラルウォーターを使った方が安心です。
マスクの持参
都市部ではPM2.5や黄砂への対策として、マスクは有効です。
その他、中国への出張に際し、健康・安全面での情報を得るために、外務省の「たびレジ」への登録をしておきましょう。
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出張手配業務の課題と解決策
総務部門では、出張者が多岐にわたる準備(航空券、ホテル、ビザ、保険など)を個別に行うことによる手配の煩雑さや、規定遵守の確認、精算処理の手間など、多くの課題を抱えています。
また、出張者からの「持ち物に関する問い合わせ」や「現地トラブル時のサポート依頼」に対応することで、本来の業務が圧迫されがちです。
こうした課題は、出張手配プロセス全体をシステムで管理することで解決できます。
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まとめ
中国出張を成功させるには、渡航前の準備が鍵を握ります。
特に、「パスポートの残存期間」「VPNの事前契約」は、総務人事ご担当者様が出張者に徹底させるべき最重要ポイントだといえるでしょう。
この記事でご紹介した中国出張の持ち物チェックリストと注意点を活用し、出張者と総務担当者様の双方にとって、安全でストレスの少ない出張を実現しましょう。
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この記事を書いた人

エルクトラベル編集部
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出張手配専門旅行会社の株式会社エルク(エルクトラベル)のメディア編集部。
これまで2,500社以上の出張関連業務の効率化を支援してきた実績を活かし、出張者はもとより出張に関わる経理や総務などのバックオフィス部門にも役立つビジネス情報を発信しています。