経費の改善と分析方法を解説!経理担当が気をつけたい分析のポイント
事業活動を継続していく過程においては、さまざまな経費が発生します。無駄な経費が発生していないかをチェックするためには、定期的に経費情報を分析していくことが大切です。ただ、やみくもに経費を削減すればよいというものではなく、多角的な視点で合理的な判断を行っていく必要があります。部署や社員ごとに経費を分析して、会社全体で改善していきましょう。今回は、経費の分析方法と注意点について解説していきます。
本記事の内容:経費削減のための、経費の分析方法と注意点を紹介
目次
会社の経費情報を分析しよう
経費削減に取り組む際には、まずは会社全体の経費情報を収集することが大切です。集めたデータを細かくチェックしていくことで、取り組むべき課題も明らかになります。会社の経費情報を分析するポイントについて見ていきましょう。
経費削減のアイデアを練るために分析は不可欠
効率的に経費を削減していくためには、削減の対象となるものを細かく分析していく必要があります。会社全体の経費情報を集めて分析することで、無駄遣いの防止につなげられるのです。
効果的に経費を減らしていくためには、削減しやすい経費を発見していくことが重要だといえます。また、余分に発生している経費を「見える化」すれば、非効率な業務を洗い出すことにもつながるでしょう。付加価値の低い業務をなくし、効率化していくほうが結果的に経費削減にも貢献するはずです。
経費分析を行えば、無駄な仕入れや追加予算の発生を防ぐことができ、見積書の精度を高めることにも結びつけられます。経費分析に取り組むことで、部署や社員たちの経費に対する捉え方を改善していける可能性もあるでしょう。
経費削減のアイデアを練るためには、計画的に行動していく必要があるります。本来は必要である経費まで削減してしまい、業務に支障をきたさないためにも、経費情報の収集を行って経費分析・経費管理に取り組むことが欠かせないのです。
多角的な切り口から経費を分析する
経費について考える場合には、多角的な視点を持って分析していく必要があります。どのようなポイントに気をつけていくべきかを詳しく見ていきましょう。
会社の経費データを分析する
経費のあり方について考えるときには、1年以上の経理処理のデータを準備する必要があります。年間を通してデータを分析することによって、月ごと・季節ごとの変動を見逃すことがないため、経費が一時的に発生したものかどうかを精査できるのです。過去の数値と現在の数値を比較することによって、どこに問題点があるのかを明らかにできるでしょう。
使用用途別に経費を分析する
使用用途別の経費にも注目することが大切です。勘定科目ごとに経費を見ていくことが大事ですが、さらに細かな分析を行うためには経費として計上している商品やサービスの名称もチェックしてみましょう。他の物に代替可能かどうかを検討してみることで、無駄な経費を削減できます。内容と金額が釣り合っているのかを判断してみることが重要です。
部署・社員ごとの経費を分析する
部署や社員単位での経費も見ていく必要があります。ほかの部署よりも経費が多くなっていたり、無駄遣いをしていたりする社員がいないかも確認しましょう。経理処理を適切に行っていくためには、経理担当者だけではなく会社全体で取り組んでいく必要があります。関係部署や社員にヒアリングを行うなどして、コミュニケーションを円滑にとってみましょう。経費について相談をしやすい雰囲気を作っておくことで、問題の解決に結びつけられます。
経費の問題点を発見したら対策を立てよう
経費に関するデータを分析して問題点を発見したら、規程の見直しやルール作りを行っていく必要があります。経費の上限や支払方法、申請方法などを明確化し、社員だけでなく役員や経営者にもルールを守ってもらうようにしましょう。ルールを守ってもらうと同時に、必要に応じて柔軟に対応していく姿勢をとることも重要です。
経費分析のアイデア
①過去と現在の会社の経費データを比較して問題点を分析
②計上されている商品やサービスに無駄がないかチェック
③部署や社員単位で経費を分析し、会社全体でコストカットに取り組む
⇒問題点を発見したら、規程の見直しやルール作りを行っていく
経費分析に役立つツールを有効活用しよう
経費分析を効率良く行い、管理能力を強化するためにはツールを活用していくことも大切です。経費分析に生かせるツールについて紹介していきます。
Excelファイルで経費分析をする
経費分析にはExcel(エクセル)のピボットテーブル機能を使うと便利です。ピボットテーブルは単に売上や旅費といった会計データを集計するだけではなく、ドラッグ&ドロップの操作だけでさまざまな視点からチェックできる手法です。データの並び替えなどが簡単であり、テンプレートを作成すれば定期的な経理作業を効率化できます。
経費分析ツールを導入する
企業規模によっては膨大な経費データを取り扱わなければならないため、手作業で分析を行うのは多くの手間を必要とします。経費分析に役立つ支援ツールを利用することによって入力作業を減らしつつ、会社の状況を適切に把握していくことができるでしょう。
必要なデータを自動集計してくれるため手間の削減につながると同時に、グラフなどを用いることで資料作成にも役立てられます。経費データを見える化することで、より効果的な対策を講じていけるのです。経費精算システムや会計ソフト、ERPやBIツールなど、さまざまな分析ツールが提供されていますが、ツールによってデータの粒度が異なります。会計ソフトやERP、BIツールは全体を俯瞰で見るのに適しています。より詳細かつ経費精算に特化した分析なら経費精算システムを利用するなどして、分析段階に応じてツールの使い分けをすると良いでしょう。
経費データを細かく分析して経営状況の改善につなげよう
会社が売上や利益を得るためには、経費の発生は不可欠です。しかし、経費のなかには事業とは関連性の低いものもあるので、普段から経費に関するデータをチェックしておくことが重要だといえます。
効率良くデータを収集して分析を行っていくためには、社内のルール作りが大事であるとともに、経費分析ツールをうまく活用していくことが大切です。会社全体で経費削減にしっかりと取り組んでみましょう。
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この記事を書いた人
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これまで2,100社以上の出張関連業務の効率化を支援してきた実績を活かし、出張者はもとより出張に関わる経理や総務などのバックオフィス部門にも役立つビジネス情報を発信しています。