宿泊税とは?勘定科目や仕訳方法・規程について解説

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宿泊税とは?経理担当者が知っておきたい勘定科目と正しい仕訳方法

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宿泊税とは?経理担当者が知っておきたい勘定科目と正しい仕訳方法

国内出張でホテルなどに宿泊した際に「宿泊税」を徴収される場合があります。予約時にホテル代は支払っているのに、なぜ当日追加で支払う必要があるのか疑問に思う方もいるでしょう。そこで本記事では、宿泊税とは何かや、仕訳の際に適用する勘定科目など解説していきます。

 

 

宿泊税とは

宿泊税とは、一部の都道府県または市区町村においてホテルや旅館などの宿泊施設に宿泊する宿泊客に課税される税金で、自治体の条例に基づき使途や税率が定められる法定外目的税(地方税)です。宿泊施設が利用者から徴収し、自治体に納める特別徴収の徴収方法がとられています。

宿泊税の使い道は、観光活性化のためのプロモーションや景観保全、観光資源開発や混雑対策など観光におけるさまざまな課題解決のために使われ、その目的は自治体ごとに定められています。

 

宿泊税の導入自治体は?

宿泊税は2002年に東京都が初めて導入し、そこから大阪府や京都市など全国に導入の動きが広がっています。導入自治体は以下の通りです。

 

東京都 2002年10月1日導入
大阪府 2017年1月1日導入
京都府京都市 2018年10月1日導入
石川県金沢市 2019年4月1日導入
北海道倶知安町 2019年11月1日導入
福岡県 2020年4月1日導入
福岡県福岡市 2020年4月1日導入
福岡県北九州市 2020年4月1日導入
長崎県長崎市 2023年4月1日導入

 

また、上記以外にも北海道が新型コロナウイルス感染拡大で検討を中断していましたが、検討再開を表明していたり、島根県松江市でも宿泊税導入を検討する新たな委員会の設置に向けた条例案などが提出されるなど、さまざまな自治体で導入に向けた検討がなされています。

 

自治体によって課税対象・税額が異なる

宿泊税は、自治体ごとにその目的や使い道が定められていますが、課税対象となる宿泊施設の範囲や税率についても自治体ごとに異なります。例えば東京都では、旅館業法に規定する旅館・ホテル営業の許可を受けた宿泊施設に宿泊する方が対象となりますが、自治体によってはさらに簡易宿所や民泊まで対象とする自治体もあります。

 

各自治体の宿泊税はいくら?規定は?

宿泊税は対象の宿泊施設に1泊あたりの素泊まりの料金を基準として課税されます。本稿執筆時点(2023年6月)の各自治体の規程をまとめました。

 

東京都

東京都の宿泊税の対象は、旅館業法に規定する旅館・ホテル営業の許可を受けた宿泊施設です。民泊などは対象外です。

 

東京都の宿泊税
宿泊料金(1人1泊/税抜き) 税額
10,000円未満 非課税
10,000円~15,000円未満 100円
15,000円以上 200円

参照元:宿泊税 | 税金の種類 | 東京都主税局

 

大阪府

大阪府の宿泊税の対象は、旅館業法に規定する旅館・ホテル営業の許可を受けた宿泊施設に加えて簡易宿泊所や民泊も対象となります。

 

大阪府の宿泊税
宿泊料金(1人1泊/税抜き) 税額
7,000円未満 非課税
7,000円~15,000円未満 100円
15,000円~20,000円未満 200円
20,000円以上 300円

参照元:大阪府/大阪府の宿泊税

 

京都府京都市

京都府京都市についても大阪府と同様に、旅館・ホテルに加え簡易宿泊所や民泊も宿泊税の対象となりますが、非課税枠はありません。

 

京都府京都市の宿泊税
宿泊料金(1人1泊/税抜き) 税額
20,000円未満 200円
20,000円~50,000円未満 500円
50,000円以上 1,000円

参照元:京都市:宿泊税について

 

石川県金沢市

石川県金沢市は京都府京都市と同様に、旅館・ホテルに加え簡易宿泊所や民泊も宿泊税の対象となり非課税枠もありませんが、税率の区分けが20,000円以上か未満かのみとなります。

 

石川県金沢市の宿泊税
宿泊料金(1人1泊/税抜き) 税額
20,000円未満 200円
20,000円以上 500円

参照元:宿泊税について/金沢市公式ホームページ いいね金沢

 

北海道倶知安町

北海道倶知安町の宿泊税の対象は、旅館・ホテルに加え簡易宿泊所や民泊も宿泊税の対象となります。非課税枠はなく税率も定率になります。

 

北海道倶知安町の宿泊税
宿泊料金(1泊あたり/税抜き) 税額
1人1泊、1部屋1泊、1棟1泊あたり
※各宿泊施設が宿泊料金の算定方法によって選択
宿泊料金の2%

参照元:倶知安町の宿泊税について

 

福岡県、福岡市、北九州市

福岡県の宿泊税の対象は、旅館・ホテルに加え簡易宿泊所や民泊も宿泊税の対象となり非課税枠もありませんが、福岡市、北九州市は県と市の二重課税となります。

 

福岡県(福岡市・北九州市・その他)の宿泊税
宿泊施設の所在地 県税率 市税率 合計納税額
福岡県(北九州市・福岡市以外) 200円 徴収なし 200円
北九州市 50円 150円 200円
福岡市(宿泊料金2万円未満) 50円 150円 200円
福岡市(宿泊料金2万円以上) 50円 450円 500円

参照元:宿泊税の概要について - 福岡県庁ホームページ

 

長崎県長崎市

長崎県長崎市も、旅館・ホテルに加え簡易宿泊所や民泊も宿泊税の対象となり非課税枠もありませんが、修学旅行や学校行事での宿泊の場合は免除となります。

 

長崎県長崎市の宿泊税
宿泊料金(1人1泊/税抜き) 税額
10,000円未満 100円
10,000円~20,000円未満 200円
20,000円以上 500円

参照元:長崎市│宿泊税の概要

 

宿泊税の勘定科目は?

出張などで社員が支払った宿泊税は消費税の課税対象外(不課税取引)です。そのため原則的に勘定科目は租税公課として仕訳しますが、宿泊施設の請求書または領収書に宿泊税の記載がある場合とそうでない場合によって異なります。

 

宿泊税の記載がある場合は租税公課

宿泊施設の請求書や領収書に宿泊税の記載がある場合の勘定科目は「租税公課」として仕訳します。

 

仕訳例:宿泊費11,000円(うち消費税 10% 1,000円)、宿泊税100円 合計11,100円を現金で支払った場合

借方 金額 貸方 金額
旅費交通費(課税仕入) 10,000円 現金 11,100円
仮払消費税 1,000円    
租税公課(不課税仕入) 100円    

 

宿泊税の記載がない場合は利用目的に合わせた勘定科目を

上記と反対に請求書や領収書に宿泊税の記載がない場合は、宿泊税が含まれていたとしても宿泊費などと併せて支払った全額を課税仕入れとして計上できる※1 こととなっています。その場合の勘定科目は、出張に伴う宿泊の場合では旅費交通費、社員旅行の場合には研修費など、宿泊の目的に合わせて勘定科目を選択します。

※1 インボイス制度の開始に伴い証憑書類が適格請求書の要件を満たさない場合は、課税仕入れとしての計上ができなくなりました。そのため、請求書などに宿泊税が明記されていない場合は適格請求書の要件を満たさないため課税仕入れとはなりません。

 

関連記事:
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経費精算時の注意点

経費精算する際には、仕訳時の勘定科目の選択の他にも注意する点があります。

 

宿泊税は現地払い

宿泊予約サイトなどで宿泊料金を事前払いで予約した場合や、旅行会社と法人契約を結び後払いの一括請求で宿泊料金を支払う場合でも、宿泊税については当日に宿泊施設での支払いが原則のため、出張者は領収書などを保管して後日精算が必要となります。

 

入湯税やゴルフ場利用税も同じ扱い

温泉施設のあるホテルに宿泊する場合に支払う「入湯税」や、ゴルフ場でプレーをする場合に支払う「ゴルフ場利用税」がありますが、どちらも宿泊税と同じく現地払いが原則となります。また、課税・不課税の取り扱いも同じく請求書や領収書に項目の記載があるかで仕訳が異なります。

 

出張経費を正しく仕訳する近道

出張経費を適切な勘定科目に仕訳ができると、経費削減や業務効率化につながります。しかし、出張の多い会社で出張者の立替精算が多く発生する場合には、申請内容と照らし合わせた領収書のチェックや仕訳業務など、経理側の業務負担も大きいでしょう。経理業務を削減し、効率良く正しい勘定科目に仕訳するためには、出張管理システム(BTM)の利用がおすすめです。

 

旅費交通費の仕訳が簡単に

出張管理システム(BTM)を利用して出張手配をすると、出張者は自分が手配したホテル代や交通費を立替精算する必要がありません。出張管理システム通じて手配した出張費用は、月締めでまとめて会社に送られますので、仕訳も一度に行え精算業務を効率化します。また、立替精算の業務自体がカットされるため、担当者の負担も大幅に軽減できると高く評価されています。

 

旅費交通費の削減につながる

出張が多い会社では旅費交通費の支出が大きく、会社の経費を圧迫しているケースもあるでしょう。その点、出張管理システムを利用すると、航空会社やホテルの法人契約料金を利用できるものもあり旅費交通費の削減ができるでしょう。また、出張管理システムを利用すると、「いつ」「どこへ」「だれが」「どんな」手配をしたか出張データがシステムに蓄積されます。蓄積されたデータを基に、手配時期は適切だったか、利用したホテルや交通の金額は平均費用と比べてどうだったのかなど、分析をしPDCAサイクルを回すことで継続的な旅費交通費の削減につなります。

 

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まとめ

宿泊税を導入している自治体は、東京や大阪、福岡など出張先として多い地域ですが、今後は他の自治体でも導入が進むでしょう。原則は消費税の課税対象外ですが、宿泊施設からの請求書や領収書に宿泊税の記載があるかどうかによって課税仕入れか不課税かが異なりますので、経理処理時に注意が必要です。

正しく仕訳し経理業務の効率化には出張管理システム(BTM)の導入がおすすめですので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

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