出張先で病院を受診する際に知っておきたいこと

出張先ではケガや病気に見舞われることが多く、病院を受診する必要に迫られることもあるでしょう。
しかし、出張先では病院に何を持って行き、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
出張先での病院の行きかたについて、出張先が海外の場合と併せて紹介します。
出張先で病院に行くときの注意点
出張先で病院に行くときには保険が適用され、正しい診察が受けられるよういくつかの点に注意しなければなりません。
健康保険証を持参する
健康保険証は日本国民全員が持つ公的医療保険に加入している証です。
健康保険には国民健康保険と社会保険がありますが、企業に勤めるビジネスマンが加入しているのは社会保険がほとんどでしょう。
個人事業主をはじめとした自営業や無職の人が加入するのが国民健康保険です。健康保険証があれば、ほとんどの人が3割負担で医療機関が受診できますので、全額を負担する必要がありません。
住んでいる自治体と異なるところでも使えることから、他府県に出張に出かけた場合でも3割負担での受診が可能です。
健康保険証を忘れたらどうなる?
出張先に健康保険証を持って行かなかった場合、医療費を全額負担しなくてはなりません。
キャッシュレス決済が進み現金を持ち歩かない人が多くなりましたが、クレジットカード決済に対応していない病院は少なくないのです。
そのため、病院での支払いができずに困ってしまうことも考えられるでしょう。出張先では病院にかかる可能性があるということを忘れず、健康保険証を必ず持参します。
紹介状は必要?
出張先で持病などを理由に病院に行かなければならないとき、紹介状が必要か気になる人もいるでしょう。
紹介状は「診察情報提供書」と呼ばれるものであり、かかりつけ医が患者の情報を正しく伝えるために使われています。
また、大学病院などで詳細な検査や高度医療が必要な場合にも、紹介状の提出が求められるでしょう。
紹介状があれば自分に病気に適した検査や治療ができ、安心感があります。
しかし、出張中などで急に病気になった場合、紹介状を持っていないことが多いものです。けれど、紹介状がないからといって診察が受けられないわけではありません。
大学病院などの特定機能病院や地域医療支援病院では、診察料とは別に特別料金を支払うことで診察が受けられます。
紹介状が必要かどうかは病院のホームページなどに記載されていますので、確認しておくと安心です。
おくすり手帳も忘れずに
病院を受診すると薬が処方されることが多いため、出張先にもお薬手帳を持って行くのがおすすめです。
おくすり手帳があると、これまで病院や診療所からどのような薬が処方されていたのかが分かり、薬の飲み合わせによる健康被害が防げるようになるのです。
さらに、おくすり手帳があれば突然意識を失った場合でもこれまでどのような病気をしていたのかが判断しやすく、適切な治療が受けられます。
このような理由から、出張先にもおくすり手帳を持参するようにしましょう。
保険証を忘れたらどうする?
国民健康保険や社会保険は加入が義務付けられていますので、出張先で病気やけがをしたときでも医療費の負担が少なくて済みます。
しかし、出張先に保険証を忘れてしまうと、医療機関は医療費の請求先が確認できません。
よって、かかった医療費の全額を負担しなければならないのです。
少し熱がある程度の診察であれば全額を支払っても数千円程度ですが、大きな病気や大けがの場合にはかなりの負担を強いられることもあります。
保険証を忘れた場合、病院では全額を負担しなければならないものの、後日健康保険組合に「療養費」を申請すれば自己負担分以上に支払った医療費は戻してもらうことが可能です。
療養費の申請には医療機関から発行された領収書が必要ですので、しっかりと保管しておきます。
出張先でも病院を探す方法
出張先で急に病院に行く必要になったときには、どのような方法で探すのが良いのでしょうか。出張先でも簡単に病院が見つかる方法を紹介します。
ホテルのフロントに相談
ホテルに宿泊しているのであれば、フロントに相談をしてみるのがおすすめです。現地に詳しいスタッフが口コミなどの評判のいい病院を紹介してくれることが多いため、安心感が得られるでしょう。
スマホで近くの病院を検索
フロントが不在の場合などは、スマホで近くの病院を検索してみましょう。
キーワードを入力するだけで簡単に近くの病院が見つかりますので、出張先でも不安がありません。
海外出張でも病気やけがは起こる!
出張先が海外というケースも珍しくなく、海外でも病院を受診しなければならないことがあるでしょう。
そういったときでも、海外の病院事情について知っておくと安心です。
海外では感染症に注意を
海外出張の場合には慣れない環境のため体調を崩してしまうことが多いでしょう。
また、水事情も日本とは異りますので、お腹を壊してしまうこともあります。
さらに、出張先が衛生環境の整っていない国の場合には感染症にかかってしまうこともめずらしくありません。
海外には日本では感染しにくい病気が流行していることがありますので、感染症対策を十分に行う必要があります。
海外出張中には病気やケガのリスクが高くなるため、出張先でも信頼できる病院を探しておくのをおすすめします。
海外での治療費は?
海外の医療費は高いイメージがあり、出張先で病院に行くのをためらう人もいるでしょう。
しかし、国や地域によっては出張先が海外でも日本の健康保険は適用されるのです。
海外で病院を受診した際には、一度は全額を自己負担で支払う必要がありますが、帰国をしてから申請手続きをすると自己負担分を除いた費用が戻ってくることが多いでしょう。
そのうえ、海外出張の場合には労災保険が適用されるのです。労災保険は海外現地法人への出向や海外支店への転勤は対象にはならないものの、そのほかの出張には適用されます。
また、支給決定日の外国為替換算率で保険の支給額が決まるのもポイントで、円高なほど戻ってくるお金が増えるのも特徴です。
海外で病気になると不安になりますが、出張先でも保険が使えますので、安心感があるでしょう。
海外旅行保険と申請の手続き
国や地域、出張のケースによっては日本の健康保険が使えないこともありますので、海外旅行保険に加入しておくと不安がありません。
海外旅行保険であれば飛行機の延着などにも対応してもらえるプランも用意されており、快適な海外出張ができるでしょう。
また、海外旅行保険であれば、加入したプランによってキャッシュレスで病院が受診できることもあります。キャッシュレスサービスを利用するには、病院に行く前に保険会社に連絡をしましょう。
保険が適用になることを確認したら病院に行き、診察を受けます。
病院でも海外旅行保険に加入していることを伝え、病院側が保険会社に提出する書類に記入するだけですので、非常に簡単です。
立替払いとなったケースでは、帰国後に申請をすれば医療費が戻ってきます。このとき、病院からの領収書などが必要です。
出張先でも病院を受診する方法を知っておくと安心
出張先でも事故や病気・ケガなどが起こる可能性があり、病院を受診する機会もあるでしょう。
そのため、健康保険証やおくすり手帳などを出張先に持って行くようにします。
海外出張の場合でも日本の健康保険が適用になるケースもありますので、あらかじめ確認しておくと安心です。
海外旅行保険にはキャッシュレスに対応しているところもあり、立替払いをせずに病院が受診できるでしょう。海外旅行保険への加入も考えているのであればエルクトラベルでの出張手配がおすすめです。
出張手配がスムーズになり、海外旅行保険の手続きも一度に完了しますので、出張前の負担が少なくなります。
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この記事を書いた人

エルクトラベル編集部
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出張手配専門旅行会社の株式会社エルク(エルクトラベル)のメディア編集部。
これまで2,300社以上の出張関連業務の効率化を支援してきた実績を活かし、出張者はもとより出張に関わる経理や総務などのバックオフィス部門にも役立つビジネス情報を発信しています。